2020年11月の俳句

華凜主宰の俳句

真如の月

火入れ式より幽玄の月上がる

しづしづと月下にシテの歩みかな

月今宵シテの衣の朱に金に

月の宴結界として能舞台

良夜かな笛に小鼓大鼓

義経の漕ぎ出でし浦月の舟

今日の月名残の橋に雲もなし

浄瑠璃の町の真如の月明り

月天心篝火果てて能果てて

雑詠 巻頭句

風の盆風を鎮める黒き帯

菅 恵子

雑詠 次巻頭句

水郷の月をくづして棹の先

梅野史矩子

誌上句会 特選句

和田華凜主宰選

夫掛けて逝きたるままの秋簾

加藤夕理

中谷まもる副主宰選

夏痩せて夢見る力だけ残る

森本昭代

金田志津枝選

流れ星包んで帰る夜学の子

露口美穂子

柳生清秀選

蜘蛛の囲の夕日を返す無人駅

小河フク子