華凜主宰の俳句
とうとうたらり
夜神楽の天岩戸はベニヤ板
晦日蕎麦たつぷり京の黒七味
我が庵は昔海なり初明り
はつ春やとうとうたらり翁舞
心持に面を選びて能始
楽屋口「別火」と貼りて火鉢置く
一服を銀継に汲む雪の朝
海の街つもらぬ雪を見てをりぬ
笹鳴に言霊宿りをりしかな

雑詠 巻頭句
もみづるやアルプス銀座表裏
黒田冬史朗
雑詠 次巻頭句
落葉踏みゆけば木の葉の降ることよ
金田志津枝
誌上句会 特選句
和田華凜主宰選
いつにても天寿と思ふ日向ぼこ
古山丈司
中谷まもる副主宰選
十二月八日卒寿の冬史朗
黒田冬史朗
金田志津枝選
地中には美しき水霜柱
石田陽彦
柳生清秀選
旅余禄初冠雪の富士に会ふ
陸田弘行