2021年3月の俳句

華凜主宰の俳句

二の替

面を打つ音の高さに寒の月

幼名は玉と言ひしか寒椿

二人分仕込み一人の雪見酒

凍鶴の天より凍てて地に凍つる

穢してはならぬ極楽橋の雪

懸想文買うて手相も見てもらふ

春浅し芸には師弟てふ縁

大鳥居抜ける近道宮の春

藤十郎偲ぶ夕霧二の替

雑詠 巻頭句

松浦屏風悲喜は描かれてをらざりし

菅恵子

雑詠 次巻頭句

信玄の隠し湯巡り紅葉狩

下田育子

誌上句会 特選句

和田華凜主宰選

握手して終る診察冬ぬくし

谷川和子

中谷まもる副主宰選

冬泉中村哲の一年祭

岡本和子

金田志津枝選

牡蠣をむく音の世界となりにけり

前田たか子

柳生清秀選

御母衣ダム涸れて湖底の村役場

土岐洋子