今月の俳句

2021年9月の俳句

華凜主宰の俳句 月光菩薩 禅僧の墨染衣沙羅の白 含羞草をとこの指に閉ぢしかな 白蓮や月光菩薩しづかなり 月鉾の護符に束ねて鉾粽 享保の佳き風起す扇かな こいさんの扇いとはんより小さし 太郎冠者衣装高高土用干 御紋入り贔屓…[続きを読む]

2021年8月の俳句

華凜主宰の俳句 単衣のひと 秋櫻子絶筆の書を曝しけり 黴の書に落款重し謡本 朱の衣ゆらら楊貴妃てふ目高 指南書のありても鳴らず水鶏笛 中折帽取りて鰻の肝所望 芝居観て江戸前鰻いただく日 便箋に小生とあり花菖蒲 ほたる橋渡…[続きを読む]

近詠

岩田雪枝 甲斐の山気 連山の谷間に甲斐の植田かな 若楓躑躅ケ崎の館跡 実桜や武田神社に能舞台 黄菖蒲の咲いて信玄公御墓所 山々に見守られつつ袋掛 山の気を吸ひて鈴蘭白清か 鈴蘭の仄かに匂ふ山路行く 菅原くに子 国境 西の…[続きを読む]

2021年7月の俳句

華凜主宰の俳句 釣瓶鮓 下市村入れば薫風見得を切る 権太の墓訪ふ菩提樹の花の頃 やはき文字屋号は弥助麻暖簾 歪みたる昭和の硝子鮎の宿 山躑躅遊女のごとく眺めやる 老鶯の見せ場心得役者ぶり 五十代続く老舗の蜘蛛ならむ 世の…[続きを読む]

2021年6月の俳句

華凜主宰の俳句 漱石の猫 駄菓子屋の入口狭し風車 漱石の猫は三毛猫春の月 のどけしやバス待つ時間香立てて 囀の昼なほ暗き高野杉 みろく石片手に重し春かなし 花下抜けて愛染堂に休みけり さくらにも余生と言へる時のあり 合の…[続きを読む]

2021年5月の俳句

華凜主宰の俳句 花の雨 ものの芽や一日一句詠む暮し 男の息おく桃色の風船に ひとしきり吉野に銀の花の雨 春蘭や静御前の潜居の間 船渡御のごとく行き交ふ花見舟 寄席拍子にも花揺れて花揺れて 花疲開きしままの電子辞書 花の雨…[続きを読む]