今月の俳句

2022年7月の俳句

華凜主宰の俳句 花あやめ 宇陀の野に籠もて行かむ薬の日 玉繭に月を透かせてうす明り 地車に宮入といふ佳境あり 蛍袋今宵逢ひたいとは言へず 花入に有馬籠もて風炉点前 ぼうたんの月に音なく崩れけり 智恵子抄手にす卯の花腐しか…[続きを読む]

2022年6月の俳句

華凜主宰の俳句 男の歩幅 花衣しめりて重く掛けにけり 年年にゆるびし女身花衣 春眠や整ひがたし寝起肌 絵師の筆より春愁のひと生るる 礼状を書く桜湯の開く間に ふらここを漕いで夫あること忘る 春惜む都をどりのビラに雨 遍路…[続きを読む]

近詠

柳生清秀 春つ方 気の付かぬほどとは小粋春の雨 東風吹きて潮路よろしき戻り船 大阪も池田の奥の寝釈迦かな 春愁や言葉濁すと言ふことも 羊の毛刈る六甲の山日和 金縷梅の長き四弁を倖と見し 散際の桜の仄と薄化粧 有本玲子 伊…[続きを読む]

2022年5月の俳句

華凜主宰の俳句 花便り  令和四年三月二十六日 長女美波結婚 届け出すだけの婚姻あたたかし ひとづまになりしと届く花便り 貝寄風や島に育ちて島に嫁す 嫁ぎし娘髪にほやかに雛納 おかあさんと婿に呼ばれて花菜漬 子猫の名瞳の…[続きを読む]

2022年4月の俳句

華凜主宰の俳句 春の星 春の海神話のごとく明けにけり 如月や伊予の和紙選り書く手紙 雛飾りつと悲しみの薄れゆく 八重椿深紅人住み替りても まんさくの夜の色にもかなひしに 春蘭や新刊の書に金の帯 後の世のことは知らねど月朧…[続きを読む]

近詠

小林一鳥 七度の寅 わが干支の寅が七度明の春 初鏡卑弥呼の顔をふと思ふ 白拍子一人一人に厄払ふ 日向ぼこ世は三猿で過されず 俳人の成人式は五十歳 雪女郎男居ぬ間の露天風呂 濡色の羽を自慢の寒鴉 山形惇子 修験の堂 軒水仙…[続きを読む]

2022年3月の俳句

華凜主宰の俳句 かなたの月日 国栖笛にかなたの月日奥吉野 梅真白月宮殿の名をもらひ 蕗の薹生命線の上におく 心浮く文に二月と書くだけで 湯屋へ行く下駄の躓く春灯 能舞台ありし二の丸春の雪 雪のごと白き落雁加賀の春 懸想文…[続きを読む]