華凜主宰の俳句
愛のカタチ
色足袋のふらり一幕見席かな
鰭酒や戯れに描く泣き黒子
山茶花の散りつづく夜の星明り
湯豆腐や赦せばすこし赦さるる
葱刻み厨俳人には遠し
ネイルとは縁無き母よ冬林檎
風花や喪服吊るししままの部屋
雪白の形見の紬納句座
アガペてふ愛のカタチも冬の月

雑詠 巻頭句
和紙越しの日差やさしく炉を開く
下橋潤子
句評 心で作って心を消す。比奈夫先生の作句信条がここに。見たままを
写生して、茶の湯の大切な行事、炉開きのめでたさや作者の喜びの心も伝わる。
華凜
雑詠 次巻頭句
勾玉のやうな小春の明日香かな
田村節子
句評 明日香の地の小春日和を「勾玉」に喩えた。類を見ない美しい感性。
この地には古代文化の香りが漂う。時空を超えたような小春の一日。 華凜
誌上句会 特選句
岩田雪枝選
鉾の句碑詣づ八坂の初時雨
柳生清秀
下田育子選
綿虫てふ過去から抜けてきたやうに
吉田るり
古山丈司選
はづのへの海猫の声冬浅し
新谷須磨子
有本美砂子選
暮早し右折信号短くて
柴田のり子









