今月の俳句

2022年2月の俳句

華凜主宰の俳句 女暫 その一日白紙のままに日記果つ 表紙絵は女暫新暦 波音の果てなき調べ去年今年 元朝の沖の船より明け初むる 寒紅を引きて女流の心ばへ   舞初「富嶽」乃木大将 舞扇広げて淑気おのづから 舞初や八州照す指…[続きを読む]

近詠

髙木利夫 埋火 牧閉ざす日なりし風は風色に 秋刀魚焼く夕べとなりぬ帰らうか 暖炉の火語部めきて燃ゆるかな 妻が踏み吾が踏む音の落葉道 信心といふは埋火にも似たる 襟巻の人呼返すすべもなし 晩年や仕合せほどの葱植ゑて 有本…[続きを読む]

2022年1月の俳句

華凜主宰の俳句 恋のうた 冬瀧の白し初心の真白しと 朴落葉天上高き飛騨の宿 口切の正客にして江戸小紋 ももいろの羊羹うすく切る小春 松浦屏風に恋のうた詠む遊女かな 羽子板市隈取見事成駒屋 翁面外し庵の煤払 浄瑠璃の町の橋…[続きを読む]

2021年12月の俳句

華凜主宰の俳句 十三夜 明日香路の始りここに思草 実石榴のひやりと重き命かな 柚子釜の祇園仕立の小ぶりなる かづら帯結び目しかと式部の実 烏瓜大和の夕はかく暮れぬ 神の酒澄みをり人の濁酒 数珠玉を振ればさらさら水の音  …[続きを読む]

近詠

谷川和子 思ひのまま 小鳥来よ一と日しやべらぬ日の続き 思ひのまま歩きたき日や草紅葉 無人店多き丹波路草紅葉 落葉舞ふばかりここより杣の道 商標は大江の鬼の濁酒 瞑想に入るや名月引き寄せて 生きるとは思ひ出づくり鳥渡る …[続きを読む]

句集 花の雲

金田志津枝 諷詠同人 自選十五句 海よりの秋声海に消えにけり 蛍火の草より草に零れけり 来し方の見ゆるや花の雲の中 麹町三番町の燕の巣 そんなとき笑つてみよと山笑ふ 鬼やらひだけは大きな声出して 捜すこと勿れ涼しきところ…[続きを読む]

2021年11月の俳句

華凜主宰の俳句 月の秋 秋簾内緒話の京ことば 約束のしるしげんまん吾亦紅 月の秋女と書きてひとと読み 八千草の遊ぶ背山に妹山に 柝の入りて海に上るやけふの月    喜界ケ島「平家女護島 俊寛」 俊寛の流刑伝説月の舟 別れ…[続きを読む]

2021年10月の俳句

華凜主宰の俳句 底紅忌 瀧音を追ふ瀧音の早さかな 夏芝居仁左はほろ酔ひ鳶頭 鯔背なり仁左履く黒き祭足袋 ばさと邪気祓うて降魔扇風 亡き人の歳はとらざり水中花 過去帳に師の名加り夏椿 親子とは許し許され月涼し 月涼し命に限…[続きを読む]