同行二人競詠五句 お題「新年詠」 角倉滋子 梅かをる 四代の年号に生き梅かをる 緒を締めて鼓の音に淑気満つ 人生になきすごろくに有るあがり 床拍手目出度き音や三番叟 年の豆一合枡をこぼれをり 高田伸美 老の春 師の在す神戸の除夜の汽笛恋ふ 日記ともなく発句記し去年今年 老いて尚未知の月日の明け初むる 平凡に平凡に生き老の春 吾が齢諾なひ明くる大旦